セキュリティートークンの仕組みとは?不動産投資ファンドでの使い方から3つのメリットまで投資家目線でわかりやすく解説!

「セキュリティトークンとは?」

「不動産投資とセキュリティトークンにはどのような関係性があるの?」

不動産投資をしている方の中には、不動産投資とセキュリティトークンの関係性について上記のような疑問を持っている方がいます。

セキュリティトークンが不動産投資に利用されることが増えてきており、不動産投資の世界でも度々見かけるようになったためです。

しかし、そもそもセキュリティトークンがどのようなものなのか理解している方はそう多くありません。

そこで、この記事ではセキュリティトークンの基礎知識や不動産投資での活用事例などについて解説します。

セキュリティトークンを利用した不動産投資に興味がある方は、この記事を参考にしてみてください。

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目次

セキュリティトークンとは

セキュリティトークンとは、ブロックチェーンの技術を利用してデジタル化された有価証券のことです。

そして、このセキュリティトークンを利用した資金調達方法はセキュリティ・トークン・オファリング(STO)と呼ばれており、近年注目を集めています。

しかし、上記の説明だけではよくわからない方も多いと思います。

むしろ「そもそもブロックチェーンって何?」という方も多いのではないでしょうか。

そのため、ブロックチェーンについても解説していきましょう。

ブロックチェーンとは、ネットワーク上にある端末同士を直接接続して、取引記録などの暗号技術を利用してオープンかつ正確に記録する仕組みのことです。

複数の端末でデータを管理するためデータの改ざんが困難になり、システムの安全性が向上するといった特徴があります。

また、特定の管理者がいないため、特定の人や組織の影響を受けることもありません。

このため、ブロックチェーン上にあるデータは検証が可能なものであると判断でき、信頼性のある取引が可能です。

つまり、ブロックチェーンが利用されているセキュリティトークンも、その証券を保有している方が正確にわかるうえに、改ざんの恐れがなく、第三者を介さずに安全な取引をすることが可能な代物になります。

投資におけるセキュリティトークンの3つのメリット

セキュリティトークンのメリットは以下の3つです。

  • さまざまな投資商品に少額で投資できる
  • 24時間取引と決済できる
  • 安全性の高い取引が可能になる

上記のメリットについて詳しく解説するので、セキュリティトークンを活用した不動産投資に興味があるなら内容をよく理解しておきましょう。

投資におけるセキュリティトークンのメリット1.さまざまな投資商品に少額で投資できる

セキュリティトークンを活用することで、個人投資家には投資機会が限られていたさまざまな投資商品に少額で投資できるようになります。

有価証券をセキュリティトークンの形態で発行することで、所有権の小口化が可能になるためです。

例えば、マンションや物流施設などの大型不動産を小口化でき、少額で投資できるようになります。

実際、すでにセキュリティトークンは不動産投資分野で発行されており、数十億円を超える物流施設でも個人投資家の投資が可能です。

ちなみに、今後はインフラや航空機などのさまざまな投資対象になる資産での活用も期待されています。

投資におけるセキュリティトークンのメリット2. 24時間取引と決済できる

セキュリティトークンは特定の企業などが管理しておらず、複数のコンピューターネットワークを活用して運用されているため、営業日がなくシステムが停止することもありません。

そのため、24時間365日取引や決済が可能です。

一方、主要な取引証券所を通しての取引は取引時間が決められており、24時間取引できるわけではありません。

したがって、セキュリティトークンを活用することにより、スムーズな取引が可能になります。

投資におけるセキュリティトークンのメリット3.安全性の高い取引が可能になる

セキュリティトークンはブロックチェーンを使用しているためデータ改ざんが難しく、安全性の高い取引が可能になっています。

参加者全員でデータを共有し、管理するためです。

また、セキュリティトークンは既存の株式などと同様に、有価証券として金融商品取引法の規制の中で設計された商品であるため、仮想通貨のように管理者や発行者がわからないということがありません。

その点でも信頼性が高く安全性も高い金融商品と言えます。

セキュリティトークンが不動産投資で活用された3つの事例

セキュリティトークンが不動産投資で活用された事例は以下の3つです。

  • ケネディクスの事例
  • 野村不動産の事例
  • 葉山の古民家宿づくりファンドの事例

上記の事例について紹介しますので内容をよく読んで不動産投資をする際の参考にしてみてください。

セキュリティトークンが不動産投資で活用された3つの事例1.ケネディクスの事例

国内最大級の不動産アセットマネジメント会社である「ケネディクス株式会社」が2021年8月に日本で初めてセキュリティトークンを発行して、公募型不動産セキュリティ・トークン・オファリングを実施しました。

その案件は東京都渋谷区神南エリアにある鑑定価格27億4,000万円の賃貸マンションをセキュリティトークン化して「1口100万円2口以上」で募集するというもので、発行価格総額の「14億5,300万円」を大きく超える申し込みありました。

もちろん、その後もケネディスク株式会社は継続して公募型不動産セキュリティ・トークン・オファリングを実施しています。

セキュリティトークンが不動産投資で活用された3つの事例2.野村不動産の事例

野村不動産も不動産セキュリティトークンの取り扱いを行っております。

2024年10月時点での直近3件の取り扱い実績は、以下の通りです。

  • ケネディクス・リアルティ・トークン Kolet-1 (譲渡制限付):92.51億円
  • ホテルトークン 悠洛・京都三条 (譲渡制限付):96.95億円
  • 不動産のデジタル証券~那須・アウトレットモール~ (譲渡制限付):114.5億円

ちなみに、野村不動産も不動産セキュリティトークンは、2021年8月からスタートしており、半年に1件の周期でリリースされています。

セキュリティトークンが不動産投資で活用された3つの事例3.葉山の古民家宿づくりファンドの事例

空き家再生や街おこし事業に貢献できる不動産投資型クラウドファンディング「ハロー!RENOVATION」の運営会社である株式会社エンジョイワークスは「葉山の古民家宿づくりファンド【投資型】」において2020年10月20日から株式会社LIFULLおよびSecuritize Japan株式会社が提供する不動産特定共同事業者向けセキュリティ・トークン・オファリングプラットフォームを導入しました。

不動産特定共同事業者向けセキュリティ・トークン・オファリングプラットフォームを導入したことにより「葉山の古民家宿づくりファンド」の出資者は、匿名組合出資持分のセキュリティトークンを受けとれるようになり、不動産特定共同事業者向けセキュリティ・トークン・オファリングプラットフォーム上で第三者への譲渡が可能になっています。

このように、不動産クラウドファンディングでもセキュリティトークンが活用されていることを覚えておきましょう。

セキュリティトークンは不動産クラウドファンディングでも活用されている

セキュリティトークンは前述したように不動産クラウドファンディングでも活用されることが増えてきており、今後拡大していくことが予測されます。

不動産クラウドファンディングでセキュリティトークンを利用することで以下のようなメリットがあるためです。

  • ファンド運用期間中の出資持分を第三者に譲渡できる
  • 24時間365日取引が可能になる
  • ブロックチェーン上でトークン譲渡を行うため、安全性が高くなる

そのため、不動産クラウドファンディングに興味があるならセキュリティトークンは知っておくべき仕組みと言えます。

まとめ

セキュリティトークンは不動産クラウドファンディングなどさまざまな投資を活性化させる可能性がある仕組みです。

しかし、ブロックチェーンが使われており「内容が複雑でよく理解できない」という方も少なくありません。

そのため、セキュリティトークンを利用した不動産投資への投資を躊躇っている方が多いです。

したがって、この記事ではセキュリティトークンの仕組みとセキュリティトークンを利用した不動産投資の事例や不動産クラウドファンディングについて解説してきました。

セキュリティトークンを利用した不動産投資に興味がある方は、この記事を参考にしてみてください。

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