COMMOSUSファンド149号(恵比寿プロジェクト)を徹底分析!

コモサスが新たに提供するファンド149号「恵比寿プロジェクト」について、この記事一本で投資判断ができるレベルまで、筆者が徹底的に解説していきます。

利回り7.0%という魅力的な数字の裏に隠されたリスクはないのでしょうか。

投資対象である恵比寿という土地の価値は本物なのか、そして運営会社は信頼できるのか。

これらの疑問に、具体的なデータと専門的な知見を交えながら、初心者にも分かりやすくお答えしていきます。

目次

COMMOSUS(コモサス)ファンド149号「恵比寿プロジェクト」の概要

まずは、今回解説する恵比寿プロジェクトの基本的な情報から見ていきましょう。

このファンドは、東京都渋谷区恵比寿という非常に価値の高いエリアの不動産を対象としたプロジェクトへの貸付を目的としています。

以下に主要な情報を表でまとめました。

項目内容
予定利回り年率7.0%(税引き前)
予定運用期間約9ヶ月(2025年12月26日~2026年9月30日)
募集金額7億3,000万円
最低投資額1万円
募集方式抽選方式
担保土地・建物に対する根抵当権第1順位
保証代表者個人による連帯保証
LTV71.3%
分配方式毎月分配型

このファンドの大きな特徴は、年率7.0%という高い利回りが設定されている点です。

運用期間が約9ヶ月と比較的短期間であることも、投資資金を長期間拘束されたくない方にとっては魅力的なポイントと言えます。

最低1万円から投資できるため、少額から不動産投資を始めたい初心者の方でも参加しやすい設定になっています。

募集は抽選方式で行われるため、募集開始直後にアクセスが集中して投資できない、といった事態を避けられるのもメリットです。

投資のポイント①:圧倒的なブランド力を誇る恵比寿エリア

本ファンドの投資対象は、東京都渋谷区恵比寿に所在する不動産です。

恵比寿は、数々の住みたい街ランキングで常に上位にランクインする、都内屈指の人気エリアとして知られています。

大手不動産情報サイトSUUMOが発表した住みたい街ランキング2025首都圏版では第4位にランクインしており、その人気の高さは揺るぎないものです。

さらに、メジャーセブンが実施したマンショントレンド調査では、恵比寿が2年連続で第1位を獲得しています。

交通の利便性も抜群で、JR山手線や東京メトロ日比谷線が利用できる恵比寿駅からは、渋谷まで1駅、新宿や六本木、銀座へも乗り換えなしでアクセスできます。

駅周辺には恵比寿ガーデンプレイスやアトレ恵比寿といった大型商業施設が集積し、ショッピングやグルメを楽しむ人々で賑わっています。

その一方で、駅から少し歩けば、緑豊かで落ち着いた雰囲気の閑静な住宅街が広がっており、都会の利便性と穏やかな住環境を両立している点が、恵比寿の最大の魅力と言えるでしょう。

不動産価格の推移を見ても、恵比寿エリアの土地価格は2025年基準地価で平均371万円/m²(坪単価1,226万円)となっており、10年前と比較して35.7%も上昇しています。

中古マンション価格も直近3年間で12.95%上昇しており、資産価値の安定性が実証されています。

このような高いブランド力と需要を背景に、恵比寿エリアの不動産価値は非常に安定しており、本プロジェクトの売却可能性は極めて高いと判断できます。

投資のポイント②:不動産開発のプロフェッショナル「株式会社アーク」

このプロジェクトの事業主体であり、融資先となるのが株式会社アークです。

同社は2015年に設立された不動産事業者で、これまで数多くの不動産買取・開発・販売事業を手掛けてきました。

特筆すべきは、その急成長ぶりです。

売上高は2023年5月期の約9億円から、2024年5月期には約11億円、そして2025年5月期には約16億円へと、わずか2年で倍近い成長を遂げています。

一方で、2025年5月期の財務諸表を見ると、自己資本比率が約1%と低い水準にある点が気になるかもしれません。

しかし、これは不動産業界特有のビジネスモデルに起因するものです。

不動産事業者は、銀行などからの借入によって資金を調達し、それを元手に不動産を取得・開発して販売することで利益を上げます。

そのため、一時的に自己資本比率が低くなることは珍しくありません。

株式会社アークは、2025年5月末時点で約27億円もの販売用不動産を保有しており、安定した事業基盤を築いていることがうかがえます。

従業員数5名程度という少数精鋭の組織ながら、これだけの事業規模を誇る点は、同社の高い専門性と実行能力の証左と言えるでしょう。

また、2025年5月期の純利益が約▲2億円となっていますが、これは関連会社の合併に伴う株式消滅差損約3.5億円を特別損失として計上したためであり、一時的な会計処理によるものです。

本業の収益基盤に大きな変化はなく、経常利益は黒字で推移しています。

投資のポイント③:保全措置「根抵当権第1順位」と「LTV71.3%」

本ファンドの安全性を語る上で欠かせないのが、根抵当権第1順位という担保設定です。

少し専門的な言葉なので解説します。

抵当権とは、万が一融資先が返済できなくなった場合に、担保となっている不動産を売却して、その代金から優先的に返済を受けられる権利のことです。

そして第1順位とは、その権利を誰よりも先に行使できることを意味します。

つまり、投資家は最も安全な立場で貸し付けを行えるのです。

さらに重要な指標がLTV(Loan to Value)です。

これは、不動産の評価額に対して、どれくらいの金額を貸し付けているかを示す割合で、低いほど安全性が高いとされます。

本ファンドのLTVは71.3%です。

これは、対象不動産の評価額が10億2,400万円であるのに対し、貸付額(募集金額)が7億3,000万円であることを意味します。

仮に返済が滞り、不動産を売却することになったとしても、評価額の71.3%以上の価格で売却できれば、投資家の元本は守られる計算になります。

不動産市況が下落したとしても、約30%の下落までは耐えられる設計になっており、極めて安全性の高い保全措置が取られていると言えます。

一般的に、不動産投資におけるLTVは80%以下が理想的とされ、70%以下であればより安全とされています。

本ファンドは71.3%という水準であり、業界標準から見ても十分に安全な範囲内にあると評価できます。

投資のポイント④:安定したキャッシュフローを生む毎月分配型

本ファンドは、投資家に対して毎月分配金が支払われる毎月分配型を採用しています。

これは、運用期間が終了するまで分配金を受け取れない他の多くのファンドと比べて、投資家にとって大きなメリットとなります。

毎月安定したキャッシュフローが得られるため、投資の成果を実感しやすいだけでなく、再投資に回したり、生活費に充当したりと、資金計画を立てやすくなります。

具体的な分配スケジュールとしては、運用開始月の翌々月である2026年2月9日から、毎月7日に分配金が支払われる予定です。

投資した資金が定期的に収益を生み出す仕組みは、投資初心者の方にとっても安心感があり、資産運用の第一歩として非常に適していると言えるでしょう。

投資を検討する上での注意点・リスク

ここまで恵比寿プロジェクトの魅力的な側面を中心に解説してきましたが、投資である以上、リスクが全く存在しないわけではありません。

ここでは、投資を検討する上で必ず理解しておくべき注意点とリスクについて、包み隠さず解説します。

リスク①:元本割れの可能性

コモサスは過去に元本割れを起こしたことがないという素晴らしい実績を持っていますが、これは将来の安全を保証するものではありません。

本ファンドの主なリスクは、融資先である株式会社アークの事業が計画通りに進まず、貸付金の返済が滞る貸し倒れが発生することです。

そうなった場合、担保である不動産を売却して資金を回収することになりますが、不動産市況の大幅な悪化などにより、評価額を大きく下回る価格でしか売却できなければ、投資した元本が一部、あるいは全部戻ってこない元本割れのリスクがあります。

特に、経済危機や大規模な自然災害などが発生した場合、不動産市場全体が急激に冷え込む可能性があり、その場合は担保価値が大きく毀損するリスクがあります。

リスク②:LTV(担保評価額)の変動リスク

本ファンドのLTVは71.3%と、比較的安全性の高い水準に設定されています。

しかし、この評価額はあくまで現時点でのものであり、将来にわたって保証されるものではありません。

経済情勢の急激な変化や、予期せぬ災害などによって不動産市場全体が暴落した場合、担保不動産の価値も下落する可能性があります。

もし、売却時の価格が貸付残高を下回ってしまえば、元本割れにつながります。

約30%の価格下落まで耐えられる設計ではありますが、不動産価格が絶対に下がらないとは言い切れない点は、リスクとして認識しておく必要があります。

また、本ファンドの担保評価額は土地のみの評価となっており、建物を解体し更地化した上での売却を前提としています。

そのため、解体費用や売却までの期間が想定より長引いた場合、最終的な回収額が減少するリスクも考慮すべきです。

リスク③:運用期間中の解約は不可(流動性リスク)

本ファンドの運用期間は約9ヶ月と比較的短いですが、この期間中は原則として解約し、現金化することはできません。

これは流動性リスクと呼ばれます。

投資した後に、急に現金が必要になったとしても、運用期間が終了して償還されるまでは資金を引き出すことができないのです。

そのため、投資は必ず、当面使う予定のない余裕資金で行うことが鉄則です。

ご自身のライフプランや資金計画を十分に考慮した上で、投資金額を決定するようにしてください。

特に、医療費や冠婚葬祭など、予期せぬ出費に備えた緊急予備資金は別途確保しておくことが重要です。

リスク④:抽選方式による投資機会の不確実性

本ファンドは抽選方式を採用しているため、申し込んだからといって必ず投資できるわけではありません。

人気の高いファンドの場合、応募倍率が高くなり、抽選に外れてしまう可能性があります。

実際、本ファンドは募集金額7億3,000万円に対し、応募金額が9億9,468万円と、既に目標を大きく上回っています。

投資人数も1,783人に達しており、競争率が高いことがうかがえます。

抽選に外れた場合、せっかくの投資機会を逃してしまうことになるため、複数のファンドに分散して応募するなどの工夫が必要です。

まとめ

結論として、本ファンドは恵比寿という超一等地の不動産を対象とし、LTV71.3%の堅牢な担保設定、元本償還率100%の運営実績を誇るコモサスが提供する、年率7.0%の魅力的なファンドです。

安定したインカムゲインを求める人、短期運用を好む人、少額から始めたい投資初心者には最適な選択肢と言えます。

一方で、元本保証を絶対条件とする人や、資金の流動性を重視する人は慎重に検討すべきです。

投資である以上リスクはゼロではありませんが、そのリスクを補って余りあるリターンが期待できる優良ファンドであると評価します。

投資を決断する際は、ご自身の資産状況、リスク許容度、投資目的を十分に考慮し、余裕資金の範囲内で行うことが重要です。

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